29・エストニアの電池交換🇪🇪
シンガポールにいたときから使っていた愛用の時計の電池がきれてしまったから、電池交換しに行こうと思った。グーグルマップで調べてみるといくつか出てくる。何だこりゃ?ってのも出てくるけど。そして、旧市街にある時計店に行くことにした。
バスに乗り、目的地付近についた。しかし目指していた店は見つからない。看板さえない。住所はたしかにここだ。しかし俺の目の前にあるのは料理屋だ…。グーグルマップで見てみるが、料理屋の中にマークがある。そんなバカな…。その住所の建物に入ってる店を見てみる。すべて料理屋だ。俺は諦めて次のところに向かった。それはビルケスクスという建物の中に入っていた。ジュエリーショップだが、こういう店は時計の販売や修理もやっている。だからレジにいたねーちゃんに聞いてみた。
すみません、時計の電池交換してますか?
はい?!
あの、電池交換してますか?
女は携帯いじりながら良い態度とは言えない感じで答えてくれた。なんでそう威圧的なんだ?電池交換してるか聞いてるだけなんだぞ?アジア人だからなめてんのか?
技術者が日曜はいないの。月曜から金曜(だったかな?)の10時から17時(だったかな?)の間に来て。明日の10時以降にね。
そう言われて俺は帰ることにした。
旧市街を通り抜けて、俺はウマミというアジアン調味料が売ってる、あるちょっとした…なんていうんだろう。いろんな小店がたくさん集まった敷地にいった。屋根はついてるが、入り口と出口には扉は特にない。アーケードみたいな感じかな?それが一番しっくりくるかも。で、その小店の中に時計修理してるとこないかなー、と探してたらあった!
そこはたぶんロシア人であろうお爺ちゃんが一人でやっていた。言葉が通じない。たまたま来たお婆ちゃんを通してなんとか会話ができた。10ユーロ。20分待ってくれ、とのことだった。俺は待つ間フラフラと周りの肉市場みたいなとこや、野菜市場みたいなとこを見て回っていた。そして時間がきておじいちゃんに声をかけた。しかし通じない。時計を見せてくるが時間が表示されてない。今度は中で靴片方履いてない兄ちゃんに通訳してもらった。その兄ちゃんが言うには…
別の原因で電池を交換しても動かない。修理が必要だ。
いくら?と聞いたら…
30ユーロ。
俺はいらない、と言って動かなくなった時計だけ引き取ってきた。俺は悲しかった。6年くらい肌身は出さずつけていた時計が動かなくなってしまったのだ。結構なショックを受けていた。仕事も休みの日もどこに行くにも一緒だったお前。俺は伴侶をなくしてしまったような気分だった。帰りのトラムから家路につくまで俺は上を向けなかった。下を向いていた。俺はそんなときにこんなことを思ったのだ。
もしこの時計が人間だったらどうしていただろう。治療に百万円かかると言われて俺は承諾した。直してやってくれ!と。しかし治療を終えてみたら、別のところが悪くなってしまっている。さらに三百万円が必要になる。そう言われてるのだ。俺は時計と同じように諦めてしまったのだろうか。三百万払います!だから、直してください!そう言えただろうか。なんとも難しい問題だった。動物でもそうだ。犬を飼っていて、病気になり虫の息で治療が必要で治療費が三百万かかると言われたらちゃんと治療を施してあげられるだろうか。安楽死という選択を選んでしまうのではないだろうか。
俺は命の価値について真剣に悩んだ。これは決して俺だけの問題ではない。いつか直面するであろうそんな場面のために今からしっかり考えてほしい。
俺の時計は3000円くらいの時計でした。
修理費用は電池交換込みで5200円くらい。
みなさんならどうしますか?
さーて、次は何を書こうかな🙂
修理はどこで?
おじいちゃんを隠し撮り
さらば…